インブリード・アウトブリード

☆インブリード

ある特定の祖先の形質をより強く導き出すために、その祖先の血をひく牡と牝をかけ合わせる方法。代表的な例として、トウショウボーイを取りあげてみる。

〈トウショウボーイの血統表〉

トウショウボーイの血統表

トウショウボーイの血統表の中には父方3代目、母方4代目に共通の祖先ハイペリオンの名が見える(一般 的にはこれをトウショウボーイはハイペリオンの3×4と表現する)。

この3×4のインブリードは別名”奇跡の血量18.75%”と呼ばれるものである。 これはインブリードの濃度を血量 で示したもので、両親の血量をそれぞれ50%とし、2代前は25%、3代前は12.5%、4代前は6.25%というように計算する。

3×4のインブリードは12.5プラス6.25イコール18.75となる。
トウショウボーイはハイペリオンの血を18.75%ひいているというわけだ。
一時期この配合で活躍馬が多く出たため奇跡の血量と呼ばれるようになったが、科学的根拠に乏しい。また失敗した例も多く、絶対的な方法とは言えない。

インブリードによって、これまで多くの名馬が生産されてきた。
そういう意味では優秀な配合方法だと言えるだろうが、受胎に問題が出るなど、一方で危険な面も持ち合わせている。

☆アウトブリード

多種多様な祖先を持つように配合され、しかも共通の祖先を持たないことを言う
(現在のサラブレッドにパーフェクトなアウトブリードは求められないが、ここでは一応5代前までを目安にする)。インブリードのように強烈な個性が強調されることはないが、欠点の少ない健康な馬が生まれる確率が高いとされる。

アウトブリードは長期的な視野のもとに計画的に行われるものであるため、現在では少数派となっている。
しかし、それゆえに貴重で利用価値の高いものである。
代表的な例としてメジロマックイーンを取りあげてみよう。

〈メジロマックイーンの血統表〉

メジロマックイーンの血統表

メジロマックイーンの5代血統表には同じ祖先が1頭も登場しない。
これだけ多くの祖先を持つ馬はまったく珍しいと言える程。
頑強に7才秋まで活躍し、距離的にも万能、欠点らしい欠点のなかったメジロマックイーンの強さの秘密は実はここにあったのではないか。
また、現在の主流血脈の祖・ネアルコの血を持たないのも特筆できることで、これら主流血脈を持つ牝馬と、インブリードの弊害を苦慮することなく配合できるのだから、これほど有望な種牡馬もいない。

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